風呂敷の歴史
日本における風呂敷の歴史は、その源流とも言えるものが現れてから千年以上の歴史を誇ります。
ふろしき印刷の専門通販として、その歴史の一部をかいつまんでご紹介させて頂けますと幸いでございます。
【風呂敷の源流】
風呂敷の源流を遡ると、奈良時代にまで到達することとなります。ペルシャや中国よりシルクロードを通って持ち運ばれた、宝石や彫刻の数々を包む保護布として、正倉院で発見されたものが起源とされています。
その後、平安時代に製作された『倭名類聚抄』という文献には、衣服を包む「古路毛都々美」として書き記されています。
南北朝時代にも、名称を「平包み」と変え、史上の文献に登場いたします。
【風呂敷の登場】
風呂敷が初めて、お風呂場に登場したのは、寺社が貧しい者のために行っていた「施浴」の習慣が個人にも次第に広まっていった、室町時代になってからと言われています。
足利家三代将軍・義満が、京都に制作した風呂場で大名たちをもてなした際、彼らは脱いだ服を取り間違えてしまわないよう、家紋をプリントした布(現在のふろしき)に包んでいたと言われています。また、すのこの代わりとして、着替えの際のマット代わりとしても、それぞれ利用されていました。
江戸時代に入ると、住民の手の届くような格安な薪燃料がなかったこと、地域の憩いの場として機能していたことから、一躍、銭湯文化が広まり、一般庶民も自らの衣服を包んで意気揚々と出掛けていきました。この頃から、「風呂敷」の名称で呼ばれるようになったと言われています。
【風呂敷の復活】
明治時代以降、西洋文化に押されつつも作成され続けてきた風呂敷でしたが、高度経済成長後、急速に進んだライフスタイルの西洋化に伴って、姿を消しつつありました。
しかし、平成の世に入り、西洋文化の限界が露呈すると、エコで便利な日本オリジナルのこの激安アイテムに再びライトが当てられ、復活するに至りました。